【完】溺れるほど、愛しくて。




だから、もう犠牲者を出さないためにもこうするしか俺には方法がわからなかった。


全てを失ってでも守りたかった。


小二ですべてを失い、感情を捨てたあの日。
だけど、そんな俺でもいいと言ってくれるやつがいた。


俺みたいなやつ尊敬してくれるやつもいた。
俺を……好きだと慕ってくれるやつもいた。


そんな大切な仲間を失いたくなかった。
でも、一人守れなかった。


それは総長としての俺の責任。
どんな罪が待っていても構わない。



『総長……』


『わりぃ…スマホ取ってくんね?』



俺がそういうとスマホを渡してくれた。

電源を入れると思っていたとおり、忍から何十件も不在着信が入っていた。



『何するんすか?』


『電話するだけ』


『電話なんてしたら…』


『いつまでも音信不通なわけにもいかねぇだろ』



そういうと光輝は何も言えなくなったのか押し黙った。