【完】溺れるほど、愛しくて。




『光輝…ありがとな』


『とんでもないっす…!
俺、まじ不安で……早く忍さんにも…』


『忍には言うな』


『え?』


『忍にも紅嵐のメンバーにもこのことは言うな。
俺とお前だけの……秘密だ』



そこまでいうと、
“なんで?”というような表情をした光輝。


アイツら信頼してねーわけじゃない。

むしろ、信頼しているからこそ傷ついて欲しくない。


さっきの出来事を言えば、アイツらが危険なところに足を踏み入れるのは間違いねぇし。



『何でなんすか……総長…
このままじゃ総長…裏切り者扱いっすよ?』



光輝の言いたいことは良くわかる。

俺がこのまま真実を隠せば、
約束を破った俺は裏切り者になる。


だけど、それ以上に大切なものがある。


自分の地位やプライド、そんなものよりも紅嵐のやつらの命の方がよっぽど大事だ。



『俺は…それでもいい。
だから、言わないでほしい…もう誰も傷つくところは見たくない』



舞花の弱々しい声が頭からな離れねぇんだ。
きっとすげー痛かったし、辛かったと思う。


俺が…守ってやれていたら……
何度そう思っても過去は変えられない。