【完】溺れるほど、愛しくて。




『無理っすよ…!
だ、だって総長……背中から血が…!』



そろそろ…俺もやべぇ。

早く…こっから出て病院行かねーと死ぬ。



『俺のことはいいから…』


『よくないっす!
今すぐ、救急車呼ぶんで!ちょっと歩けますか?』



朦朧とする意識の中で、光輝の肩を借りて倉庫から少し離れた場所まで移動して光輝の呼んだ救急車に乗り込んだ。


忍…怒ってんだろうな。

だけど、俺は自分のしたことに後悔はしてねぇよ。


だって、喧嘩は大事なもん守るためにすんだろ?

俺はお前らがすげー大事なんだよ。


俺は救急車に乗り込んですぐに意識を手放し、目が覚めて視界に入ったのは

真っ白な天井で、ツンとした消毒液の匂いだった。


そうだ……俺病院に運ばれたんだっけ。


それにしてもこの匂いは
いつになっても慣れねーな。


俺は付けられていた酸素マスクを勝手に外した。



『……ってぇ…』



背中の傷がまだズキズキと痛む。



『そ、総長…!!
目が覚めてよかったっす…!!』



少し視線を横に向けるとそこには涙目になった光輝が俺の手を握っていた。