【完】溺れるほど、愛しくて。




この声は……光輝(こうき)か?

光輝とは最近紅嵐に入ってきた高校一年だ。


俺と同じ施設にいて、俺が誘った。


出会った時の光輝はまるで昔の俺を見ているかのようで敬語は使えねーし、礼儀なんてまるで知らないやつだった。


だからこそ、放っておくことなんてできなくて仲間に招き入れたんだ。


最初はすげー態度悪かったけど、ここで過ごすうちに色んなことを学び、感じて、やっと人間らしくなってきた。



『どうしたんすか!?
今、雷蝶のヤツらが出ていきましたけど!!』



フラつく俺の体を咄嗟に支えてくれる。



『…なんでもねぇよ』


『総長…しかも今日って
舞花さんの敵討ちの日じゃ……』


『お前は、なんで…ここにいんだよ』



お前は雷蝶の倉庫に行ってねーのか?



『忘れ物したんで取りに帰ってきたんっすよ…そしたら総長が…!』


『だったら、さっさと忘れ物だけ持って帰れ…』



ここにいたらお前まで危険な目に遭うかもしれねぇ。