【完】溺れるほど、愛しくて。




明日は俺らが雷蝶の倉庫を襲撃するつもりだった。

これじゃあ、入れ違いになる。


しかも、加藤たちは族の中でも一番タチが悪いと言われているから誰かが殺されてもおかしくはない。


もっと早くに気づくべきだった。


紅嵐は確かに喧嘩は強い。
だけどいくらなんでもナイフなど凶器には勝てない。


アイツらは凶器を使ってくるのは間違いない。


だから、そんな危険なところに大事な仲間を行かせるわけには行かねぇ。



『俺が…全部守る』



舞花は守れなかった。

だからこそ紅嵐だけは
どんな形になっても守り抜きたい。


アイツらには笑っていて欲しい。


俺はこのことは忍たちには伝えずに次の日を迎えた。


午後一時、俺は紅嵐の倉庫にいた。

きっと今頃忍たちは
雷蝶の倉庫付近にいるんだろう。


俺が来るのを待ってる。

それを証拠にさっきから
スマホが鳴り止まねぇ。


わりぃな……



『よーっ、紅嵐の総長さん。
お前一人?俺らもなめられてんなー』



スマホをポケットの中に突っ込んだときに奴らがやってきた。


早く済まさねぇと忍たちが戻ってきちまう。


総動員ってわけじゃねぇだろうから向こうの倉庫にも少しは人は残ってるだろうしそれだけ時間は稼げる。