【完】溺れるほど、愛しくて。








それから数日経ったある日。
この日は忘れることが出来ない最悪の日……


その日、紅嵐の倉庫に舞花は来なかった。


連絡を入れても繋がらなくて俺も忍も
紅嵐のメンバーも必死に舞花の姿を探した。



『アイツ…どこに行ったんだよ…!』


『電話も出ねぇし…まさか、拉致れた!?』


『まさか…んなこと…』



このとき、紅嵐はすでに県一の暴走族だった。
だから、俺たちを潰そうもする族も少なくはなかった。


もし……マジで舞花が拉致られていたら…そう思うだけでいてもたってもられなかった。


そんな時、俺のスマホが震え、ディスプレイを見ると【舞花】と表示されていて急いで対応ボタンを押した。



『舞花!?』



周りには忍や紅嵐のメンバーがいた。
無事なことをその場にいた誰もが期待していた。



『……け…い、く…ん…し…のぶ…く…ん……』




電話越しに聞こえてきたのは弱々しい、いつもとは明らかに違う舞花の声。


今にも消えてしまいそうなその声は
俺と忍の名前を必死に呼んだ。



『どうしたんだ!?何があったんだよ!!』


『…ご…めん、ね…』