今も溢れそうな涙をグッと堪える。
こんなところで泣いてたまるか……!
彼が彼女と一緒に去っていく姿を見つめていると彼が動きを止めた。
「お前の目は綺麗だ。俺みたいに汚れてない。
お前はもっと自分のことを大事にしろ」
立ち止まって、それだけ言うと彼は何も無かったかのように再び歩き出した。
彼の背中が見えなくなってからあたしはその場に泣き崩れた。
口を抑え、声を押し殺して涙を流す。
やっぱり、彼の背中には翼が生えているような気がするんだ。
最後の最後であんなこと言うのは反則でしょ。
もっと、好きになっちゃうじゃん。



