【完】溺れるほど、愛しくて。




族……?
それって暴走族とかそんな感じのやつ?


バイク乗り回したり、1箇所に大人数が集まって同じ時間を過ごしたりする集団?



『作るっつってもどーやって?』


『まずは二人で作ろうぜ。
んで、一人で寂しい思いをしてるやつらを集めよーぜ』



寂しい思いをしてるやつら……か。


この世は残酷で俺にとっては大嫌いでしかない。


なんで生まれてきたんだろう…と問いたくなる日だってたくさんあるし、そう思っているのはきっと俺だけじゃない。


俺みたいな思いをしているやつは山ほどいる。


その中で寂しい思いを少しでも和らげることができる場所があれば…どれだけいいだろう。



『俺さ、お前と似てると思ってんだよね』


『は?』



なんで俺がお前と似なきゃなんねーんだよ…と言ってやろうとしたけど五十嵐の顔を見た瞬間、その言葉は飲み込んだ。


だって、今まで見たことがないくらい切なげに笑っていたから。


こんなときまで笑うなよ……。