いくら待っても帰ってくる様子はない。

そして、ついにその日
両親が帰ってくることはなかった。


聖なる夜…サンタがくれるプレゼントをくれる日。

小さい頃、クリスマスはそんな認識だった。


俺だって毎年プレゼントをもらっていたけど今年はプレゼントなんていらなかった。


ただ、親父と母さんが帰ってくればそれでよかったのに


次の日になってもその次の日も
玄関の扉が開くことは無かった。


恋人が愛し合う聖なる夜

子供がサンタからの
プレゼントを楽しみに眠る夜


そんな日に俺は親に……捨てられた。


小二でご飯を作れるわけでもなく、家に食べ物が買い置きされているわけでもない。


食べるものもなく、生きるために水道水をひたすら飲んでいたけどそれがあだとなり俺は腹を壊してもがき苦しみ、その場に倒れた。