【完】溺れるほど、愛しくて。




「ビーフシチュー!」


「正解見てこい」



慶さんにそう言われるなり、あたしはキッチンまで行ってお鍋の蓋を開けた。


思った通りだ…!予想的中!

グツグツと煮込まれて美味しそうな匂いを漂わせているビーフシチュー。



「美味しそうだね…って…え?」



後ろからぎゅっと抱きしめられる体。


慶さんの整った綺麗な顔があたしの顔のすぐ横にある。



「…今日帰りちょっと遅かったな」


「…あ、うん。用事があって…」


「別に怒ってねーから」



勘違いしていると思ったのか優しく言った。


確かに少し怒っているのかな…って思っちゃってた。

だって、急に甘えてくるなんて…。