「すげー長かった」


「ご、ごめんってば…」


「けど、そのぶん萩花を抱きしめられてたからいい。
つーか、それ目的でつけてって頼んだし」



な、な、なんですかそれは!!!

最初からそれが目的だったわけ!?



「そ、そんなことしなくても抱きついていいのに」


「俺がそんなに素直だと思う?」


「思わない」


「即答かよ」



体が離れて少し寂しく思う。

だけど、へらっと笑う慶さんが見れたからその寂しさも消えた。


最近は慶さんがいてくれるから
寂しいと思うことも少なくなった。


慶さんがいなくなったら
あたしは一体どうなってしまうんだろう。


そう思うとどうしようもなく不安で慶さんに自分から抱きついた。