「ここに入るの?」
「ああ」
なんの躊躇もなく、店内に足を踏み入れた慶さん。
その隣であたしは緊張してヒヤヒヤしていた。
「いらっしゃいませ」
店員さんがニコッと笑顔を浮かべながら近づいてきた。
ほら、こういうところに来たら絶対買わないといけない雰囲気になるんだよ。
小さい頃からこういうところにはお母さんの買い物で付いてきていたから分かる。
お母さんは店内に入ると絶対アクセサリーを買っていたもん。
「どのようなものをお探しでしょうか?」
思いつきで入ったとかじゃ、出にくいからね!?
そこんとこ分かってる!?慶さん!!



