【完】溺れるほど、愛しくて。





何度も角度を変えて繰り返されるキスに足の力が抜けてくる。


だけど、それを慶さんがちゃんと支えてくれている。


甘すぎて…頭がクラクラしていた。



「これでオッケー」



唇が離れるとご機嫌が良さそうに言った。



「な、何がオッケーなの!」



こっちはもう慶さんの甘さにやられっぱなしなんですけど!!



「朝の分の萩花は補給した」



あ、朝の分!?
てことは昼と夜もあるの!?


そ、それはあたしの心臓が持ちません!!



「そんなとこで突っ立てねーで早く行くぞ」



颯爽と玄関へと向かう慶さんを追いかけるようにしてあたしたちは家を出た。