「教えてやろーか?」
にんまり、と意地悪そうな笑顔をあたしに向ける慶さん。
「う、うん」
なんでここは焦らすわけ!?
焦らす意味無いじゃん…!
心臓がドクンドクンと早鐘を打ち始める。
なんて言われるんだろう……
「ガキ」
「へ?」
ガキ…?
いや、分かっていたけど少し期待していたからちょっとショックかも。
「ウソ」
「え?」
「彼女に決まってんだろ」
あたしの頭の上に大きな手をポンッと置いてポケットに手を突っ込んで先を進んでいく彼。
一瞬、何が起こったのかさっぱり分からなかった。
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