【完】溺れるほど、愛しくて。








家に連れ戻されてから一週間ほどが経った。


あれから、あたしは部屋に監禁状態で
部屋を出るのを許されるのはお風呂、食事、学校、トイレのときだけ。


あたしだってこんな生活はもう疲れた。
いつになったら解放されるのか分からない。


学校帰りに狭間さんが迎えに来るのが遅かったから学校の近くの公園に向かった。


ここで一回慶さんに助けてもらったことがあった。
あのときの助け方もなんかカッコよかったなぁ。


もう会えないのに…。


その辺に落ちていた木の棒を拾って地面に文字を書く。


【誰か私をさらって】


ずっと、心の奥にしまっていた本音。
もうこんな生活から抜け出したい。


あ、ヤバい…!


そろそろ行かなくちゃ狭間さんにここに来てたことバレちゃう!


あたしは落書きを消すのも忘れて
そのまま走って迎えの車を待った。