【完】溺れるほど、愛しくて。




「下ろして!帰りたくない!やだ!」


「いつまでこんなくだらないことをしているんですか。

あなたは葛城財閥のご令嬢なのですよ。
立場を考えて行動をしてください」


「そんなのあたしはいらない!
あたしは普通の女の子になりたいの!」



財閥の娘なんていらない。


あたしはただ…友達と夜遅くまで遊んで、たまにお泊まりもして彼氏とデートをして、


家族でテレビを観て笑い合って…そんな普通な生活を送りたい。


ひとりの夜を過ごすのはもうこりごりなの!



「そんなワガママはもう通用しません。
これが葛城家に生まれたあなたの宿命です」


「……」



現実を突きつけられたような気がして返す言葉を失った。