一瞬拍子抜けした。

「信じてくれるの??」
「だって龍奈は本当の事しか言わないじゃん」

可奈は私をよく知ってる…それと同時に私をいつも信じててくれる。

小学生の頃からいつもそう、私を信じていてくれる。

それと同時に私も可奈を信じてるの。

「ありがとう。また明日ね」
自転車の後ろから飛び降りて手を振った。

「龍奈」

玄関に入りかけてまた可奈に呼ばれた。

「お母さんにたくさん話しなよ」

温かい笑顔でそう言ってくれる可奈を見て、私も笑顔になる。

「ありがとう」
「じゃあまた明日」

可奈の背中を見送って、家に入った。

まだ誰も帰ってきていなくて静かなのに、人の気配がある。