…もしかして、私の母親は俗に言う『重たい女』なのか?そんな事を思った後、私は一つ目の『涙の奥のほう』を見た。

お母さんは、必死に誤解を解こうとしていた。

決して間違ってもいない…もし本当だとしても、自分と子供を目茶苦茶にした、そんな別れた旦那を庇う元.嫁はいないだろう。

振り返って、振り返って…立ち止まって足元を見たとき、そこにあったのは、お父さんとの楽しい、幸せな思い出。

惨めでも、周りを気にしないお母さんのスタイルが確立されていた。

恥じないように生きていたお母さんの背中は、私のためだけにあったのだと実感する。