涙の、もっと奥のほう。

「お母さん、夜明けまで手つないでてもいい?」

足りない時間を埋めるには、お母さんに触れておく事が大切なんだと、瞬間で考えた。

「さあ、喋って喋って、喋りつくそうか!」

お母さんの手が、私の手を強く握った。