僕が小説を書くように

「ごめんなさい……」

 彼女は泣いていた。
 僕に負けず劣らず不本意だったのだ。

「泣かないで」
「だって、おそれていたとおりになってしまったから……」

「仕方ないよ」
 僕はベッドに横たわる彼女の滑らかな背中にくちづけた。

 もう、今夜はやめておこう。

 いろいろと、こちらも限界がきていた。

 彼女に腕まくらをしてやって、眠りに落ちた。
 いまひとつ満たされないが、疲労と酒の力が勝った結果だった。

 おかげで、朝、腕をしびれさせながら、二人そろって講義に遅刻した。