「健吾は最近おうちデートだよー」

「なんで知ってんだよ!」

予想外の省吾のセリフについ反応する。厳密にいえばデートではないが、部活の休みに女子に会ってるとかなぜ知ってるんだ。

「彼女のうちでおうちデートかぁ。中学生のくせにエロい、さすが健吾。でもお姉ちゃんは将来が心配」

従姉達はこの答えに満足したらしく、中学でモテるがその後落ちぶれるタイプについてこき下ろして勝手に盛り上がっている。


「やっぱ彼女なんだー。いいなぁ、お前モテて。恵美ちゃんがお前見かけたからつけたって言ってた」

省吾に彼女ができたと知ったときはうっかり対抗心を燃やしたが、あの子はなんだか変わっている。つけてくるなよ、普通に声かけろよと言いたい。省吾とはなぜか気が合うらしく、1年ぐらい続いているのは素直にすごいと思っているが。

今めんどくさいことになってるのはもともとはこいつのせいなんだと思い出した健吾は、床に転がっている省吾を足で蹴っ飛ばした。当然反撃が来て、応戦しているうちにゲームキャラがやられた。