「そーいえば、もうすぐ俺誕生日なんだけど。」
毎年一緒に買いにいって
二人でお揃いのキーホルダーを買ってた。
けど。
「あー、今年は他のにしよっか。」
「は?なんで?」
「だって桜木さんが勘違いしちゃうかもじゃん。」
「何を?」
「…付き合ってる、って思われたら嫌でしょ。」
あー、何で言わせるかな。
この後の君の言葉を聞きたくない。
付き合ってる、って思われたら嫌。
自分で言っときながら、苦しくなるよ。
「ん、でも俺らが仲良いこと分かってもらえばいいじゃん。」
「一生友達として付き合ってくだろ?」
あー、そうだったね。
こういう人だったよね、君は。
ほんと、鈍感なくせに。
一生友達とか
苦しいだけなのに
嬉しくなっちゃう自分がいる。

