お祭りで久しぶりに秋ちゃんと話した。
文化祭で秋ちゃんの歌聴いたよとか、体育祭の秋ちゃんカッコよかったとか、本当は話したい事はたくさんあるのに、胸がいっぱいであまり話せない。
秋ちゃんはバンドをしているせいで、雰囲気が少し変わった。
私を見る優しい目は変わらないけど、何だかとても大人っぽかった。

「七海、来年、受験だろ?
どこ受けるんだ?」

本当は秋ちゃんと同じ高校って決めているのに、その時の私は何だかそれを言うのが恥ずかしかった。

「まだ、決めてない…」

「そっか…」