最後の組別リレーでアンカーを走って一等賞を勝ち取った秋ちゃんを見て、大泣きした。
体育祭が終わった後も号泣した。
その後の応援団の解散式では、もっと号泣した。
秋ちゃんとの接点がなくなるのが悲しくて涙が止まらなかった。

体育祭の帰り、夕方少し暗くなって、秋ちゃんは私を自転車の後ろに乗っけて家まで送ってくれた。
そうやって和弥の妹ってだけで、必要以上に私を甘やかす。

「七海は俺が送ってくから。
他の女子は家が近い男子に送ってもらってね。じゃあ、解散!」

秋ちゃんは副団長のくせにすぐ仕切る。
でも、団長も三年の女子もその方が場がまとまるのを知っていて、だから、愛されキャラの秋ちゃんは何でも好きなようにさせてもらっている。