「秋ちゃん、ごめんね、驚いたでしょ…?」
秋ちゃんは半分ニヤついた顔で、誰もいない廊下を見渡した。
「よかったよ…
俺、この誰もいない廊下で、一年女子に襲われるかと思った」
私は笑った。
秋ちゃんも笑っている。
「秋ちゃん、今日はね、七海の記念日にするって決めた。
しつこい七海を卒業する…
秋ちゃんに三度目の告白をして、もう終わりにする…」
秋ちゃんはちゃかさずに、静かに私の話を聞いている。
「秋ちゃんは今から私が言おうとしている事、もう分かるでしょ?」
秋ちゃんは軽く笑って頷いた。
「言っていいの? 俺が」
「ダメだよ。七海が言うんだから」



