秋ちゃんが私の前から居なくなると、私に気遣って離れていた友達がすぐに寄ってきた。 「七海、大丈夫?」 花火が次から次へ上がり出す。 「ヤバいよ… 秋ちゃん好き過ぎて死にそうなのに、また秋ちゃんにフラれた…」 花火がうるさくて良かった。 私は大声で泣いた。 このバカみたいに膨れあがる秋ちゃんへの想いも、花火と一緒に消えてなくなればいいのにって思いながら… 中学三年のお祭りの日… 最低、最悪の夜だった。