私は先輩で警部の田橋さんに、その女性について説明した。


「あやしくないですか? 警察署や交番前うろうろしまして。」

「確かにそうだ。だが、うーん。」

「声がけしたほうが……いいような。」

「その女性、新しく採用された交番勤務のヤツの交際相手かもな。無視しろ。」

「えー! あっ、すみません。」


この会話がなかったら、世界は変わる。