井形さん、璃倫さんの目撃情報を聞いておどろいたせいか、汗だくになっている。


「井形さん、続けていいですよ。」

「はい。」


井形さんは、メイクがくずれないようにコットンで優しく汗を拭いている。


「璃倫、ほんとどうしてだろう。誰も璃倫をうらむ人もいないし。犯人は璃倫と直接な面識がない人だと思う。私でも璃倫が殺害されるような理由が見あたりません。」


璃倫さんと直接な面識がない？


「私、犯人わかりました。あの男性だ！」

「えっ、うそ！ 璃倫を殺害した犯人は男性じゃないと思う。」


犯人は、1人にしぼれた。


後で、犯人かもしれない人から話を聞こう。