璃倫さんの祖母宅を通りすぎ、足守と記されている表札を探した。


せまい路地を丁寧に隅々歩き、確認した。


どこにも足守さん宅らしき家が見つからない。


近くのマンションも確認し続けても、足守という文字は、ひとつもない。

調べても、この付近には足守という人は住んでいなかった。


「どうもー!」


私は誰かに、うしろから肩をトンと叩かれた。

恐る恐るふりかえる。