がらがらっと先生が弱く入ってきた。


「ほ、ほ、ほーむるーむをはじめます。」




「せんせーかわいいー」
野次が飛ぶ。

緊張しているのか震えた手で黒板に田々楽るいと書く。
「担任のたたらるいです。1年間よ、よろしくおねがいします」



「るーいちゃーん、よろしく〜!」









担任はひよっちい男の先生か。るいちゃんやら、るいるいやらいろんなあだ名がついてる。




自己紹介が簡単にはじまる。誰も聞かないけれど、美形の2人の時は質問やら何やら。



通り過ぎたらまた静〜かになる。興味の無い人の人となりなんて、石ころみたいなものだものね。



その後はみんなだるい眠いを口にしてがたがたと帰っていく。




先生は教壇で黒板の名前を綺麗に消していた。



「先生、図書室はどこですか?」




「図書室はね、E棟の二階にあるよ。待って、地図を書くね」


優しい先生だ、ノートをちぎって簡易地図を書いてくれた。

E棟は、資料や本が置いてあって普段は誰も寄り付かないみたいな雰囲気だ。



図書室に入るとしーんとしている。いい!これはいい!



人がいない雰囲気は好きだ。埃っぽいと思いながらも並べられている椅子に座ってみる。