お昼ご飯は1人


みんなは食堂で教室にひとりでもあまり浮かない



前から



「うーみちゃん!おれ新庄佑雨といいまーす」





「あ、美形マン」




「美形マンってなんじゃい」




「まあまあ」




「晴が女に興味持つなんてどんなやつかと思って見に来ました〜」





「…?ふうん」



「それ、スケッチブック?」




机の上のクロッキー帳を指す



「クロッキー帳」




「へぇー、絵描くんだ
みてもいい?」





なんでそんな見たがるのかな




「複雑な顔してんな」



「…いいよ」




ぱらぱらとめくっていく。
花やらなにやらが描いてある



ぴたっと新庄佑雨の動きが止まる




「これ…晴?」



「うん」



「海ちゃん上手いね〜」




「モデルもモデルで綺麗な人ですからね」





「今度さおれの…」



「佑雨、お前海になにしてんの」



あ、晴だ




「おー、綺麗なモデルどん登場やな」




「あ、それ俺じゃん」




「海ちゃん、絵上手いね」



2回目、ありがとう



ぶるぶるっ、視線が痛い



ああ、この2人と話してるからか





席を立って一人になるとギャル軍団にかこまれた






「瀬川さん、ちょっといい?」



「??」



ついていって、来た場所は体育館の裏





「あのさ、気づいてないからいうけど、あのふたりはみんなの2人なの」




「どゆいみ」



「だからぁ、手を出さないでくれる?あんたみたいなドブスが近づいていい人じゃねぇんだよ」








「私はドブスかもしんないけど、生まれ変わってもあんたらの顔に生まれたいとは思わない」






「んなっ…黙れよ!!」




あっ、殴られる


後ろから、

「はははっ、ストーップ。うーみちゃんなにしてんのー?」



あ、新庄佑雨



晴じゃないかちょっぴり残念




「海ちゃんおもしろいね、いこうか」


と私の手を引いてこの場から連れ去られた



「なんでついてっちゃうかな〜、危ないでしょ」




「?気をつけます、新庄佑雨、ありがとう」



「今どきフルネームかよ、佑雨でいいよ」




新庄佑雨が爆笑する



なんで?