現実味のないあの日のことを美香と梨沙の3人で思い出したりしながら過ぎた1週間。
いくら待っても認証は来なかった。
そんなある日、教室の外に2人がいた。
「歩美さんと帆波さんがいる…。
なんか嫌な予感がする…。」
美香が不安そうに言った。
その美香の予感が当たることになる。
「夢愛って子いる?」
あの時と同じように、顔をのぞかせて言った。
でもそれを言ったのは帆波さんだ。
少し怖かったので、すぐに扉の方へ向かった。
「大里大翔ってわかる?」
さっきまで優しい顔をしていたのが嘘みたいに真剣かつ怒りの表情になった。
「はい。わかります。」
違う意味で騒ぎ出す心臓。
それが私の恐怖を煽った。
「あのね、大翔は私の彼氏なの。
実習で作ったやつとかあげてたんでしょ?」
え!?
大里先輩の彼女…?
帆波さんが…?
「……はい…」
「Twitterもフォローして?
私も嫌だし、大翔も迷惑してるから。
もうそういうのやめてくれない?」
迷惑…??
大里先輩が?
私のせいで…。
「はい…わかりました…」
私がそれを言ったのを確認して帰っていった。
それでも私は衝撃的すぎて、呆然と立っていた。
いつの間にか家にいた。
『もしもし?夢愛大丈夫?
今は気持ちの整理もつかないと思うけど、学校には来てね!梨沙と楽しませるから!!』
その言葉を聞いて、私は現実なんだと理解した。
そして美香の優しさが心にしみた。
それと同時に涙がとめどなく溢れてきた。