「よしよし。まず、中入るぞ」



私の頭を撫でてくれて中に入るように促してくれる。



そうだ。まだ玄関だったな、ここ。




「ご、ごめんねっ」



なんで気の利いた事も出来ないんだろう、私は。



「いや、大丈夫」




何を言われるんだろう⋯⋯。




正直怖い。でも、それくらいのことを隼人くんにしちゃったから。



「今言うのもなんだと思ってたけど⋯⋯」



てっきり怒号が響き渡るのかと想像していたけど、案外柔らかい言葉でちょっとビックリしてしまった。



そのおかげか、ちょっと心に余裕をもてて真剣に隼人くんの話を聞く体制に入った。



「なに⋯⋯?」



真剣な顔してるけど⋯⋯。