美人な子より、地味な子の方が目に行くらしい。


あれ?なんでこんな子がこんなに綺麗な子に行くの?と。


最初は花音に多い目線も徐々に私に変わっていく。


そして、え?という顔をされるのが毎回だった。


花音はすごく美人だから、その隣にいつもいる地味子の私はいつもいじめの対象。


まぁ、彼氏の存在の方が大きいのは明らかだったけど。


だって、彼氏が出来てからいじめが酷くなったんだもん。


はぁ。またいじめの日々か。私これでも頑張ったのにな、オシャレ。


普通に生活していくことなんて、出来ないのかも。


今までは楽しようとしていじめられたからまだ踏ん切りがついていたけど、今は努力してるし、割り切れそうにないな。


「心菜。あなたは変わったの。忘れたの?自信もって」


隣の花音が小声で私に話しかけてくれる。


なんで、花音はいつも私に欲しい言葉をくれるんだろう。


「花音⋯⋯うん。自信、頑張る」


そう、だよね⋯⋯。自信持たなきゃ。


なんのためにオシャレをしてるの。