その途端衣純の手のひらが開いて、私の手の上に乗せた。 「わっ」 「おい」 衣純の手ははきつく握りしめていたせいなのか、少し汗ばんでいる。 でもそんなの気にならなかった。 「お前の好きな人誰だ」 「い、いきなり!?」 「言えよ」 「…っ」 目の前で見つめられて、私は息が止まる。 「衣純だよ。ずっとずっと、衣純が好き」 目の前の君が本当に嬉しそうに笑うから、 私もつられて笑ってしまった。