「えっ」 「夏だけじゃねえ、春も秋も冬もお前の隣にいるだけで暖かくなる」 「あの、衣純」 「俺はずっと前から」 衣純が私を見つめる。 赤くなった顔が間近に見えて、これは夢かと錯覚する。 蝉の音。風鈴の音。私たちの鼓動の音。 「ずっと前から」 「……っ」 「千夏が好きだった」 恋が弾ける。 真昼の花火みたいに。 彼の言葉だけで、 世界が変わる。