二人だけの秘密

「痛い痛い。マジで、ヤバイ」

不良生徒はその場に倒れ込み、悶え苦しんでいる。よほど痛いのだろう、不良生徒の表情が痛みでゆがむ。そして、涙を流しているようにも見えた。

ーーーーーーいい気味だ。

今の僕は心が躍るように嬉しくて、自然と笑みがこぼれる。

歩いて不良生徒の目の前まで来た僕は、床に転がり回っている彼に視線を落とした。

「い……いた………マジで………いたい………」

よほど痛いのだろう、不良生徒のうなり声が聞こえる。


「栗原、ごめん」

「栗原、俺たちもからかい過ぎた。ごめん」

「栗原、悪かった。言いすぎたかもしれん。でも、もうやめとけよ」

今さら、周囲から謝罪の言葉や聞こえる。

ーーーーーーなんだよ。さっきまで散々、煽っていたじゃないか。

僕は周囲に生徒に対して、不満な感情しかなかった。

不良生徒のわき腹に突き刺さっていたハサミを抜き取り、僕はもう一彼のわき腹に突き刺そうとした。

ーーーーーーガラガラ。

そのとき、教室のドアが開いた。