二人だけの秘密




『4月10日《木》午前7時58分』



「まだ、美希さんは来てないのか?」

僕が教室に到着したときには、まだ美希さんは学校には来てなかった。

毎朝欠かさず続けて見ている好きな女性アナウンサーを見た後、すぐに家を出た。そのせいか、母親は驚いていた。

「まぁ。昨日も遅かったし、そのうち来るだろ」

僕は口からため息を漏らし、自分の席に座った。その瞬間、プツッという痛みが僕のお尻を襲った。

「痛!」

お尻に激痛が走り、僕はその場から飛び上がった。

「ははは」

「最高!」

「栗原。リアクション、最高!」

僕の反応を見て、昨日の不良生徒たちがあざ笑う。

「………」

お尻に手を当てると、何かが刺さっていた。しかも、数本。

「…………」

僕はそれを右手でつまんで抜いて、恐る恐る自分の顔に持っていた。

「えっ!」

僕の目に入った物は、画鋲だった。いくつもの画鋲がイスに置かれており、数本の画鋲が僕のお尻に刺さった。

ーーーーーーたちの悪いいじめだ。しかも、こんなくだらないことで笑うなんて………

僕は下唇を強く噛みしめ、昨日の赤髪の不良生徒を睨んだ。

「ははは。今の栗原の姿、最高!おもしろいから、写真撮らして」

自分の行動が正しいと言わんばかりに、昨日の不良生徒はポケットからスマートフォンを取り出す。そして、写真を撮る。