「死んだのか………」

僕の瞳から、一筋の涙が流れた。それは、悲し涙ではなかった。うれし涙だった。

この世界でやっと美希さんと二人きりになれた喜びと、嫌な人生から解放された幸せ。不思議と僕は、死んだことに後悔はなかった。

「約束したからね。美希さんが死んだら、僕も死ぬって」

微笑みながら答えた僕だが、夢で見た通りの結果になってしまった。美希さんを死の運命から救うことはできなかった。

「ごめん」

僕は手の甲で涙を拭って、謝った。

「未来さんはちゃんと約束守ってくれたし、私に謝る必要はないですよ」

美希さんは首を左右に振って、優しい口調で言った。

「爆サイに書き込んだ犯人、知ってるの？」

僕は、しんみりとした声で訊いた。