二人だけの秘密



『3月3日《月》午前8時48分』




「美希さん、先週はごめ………」

僕は朝礼ギリギリの時間帯に、教室に入った。

「まさか、風俗嬢だなんて………」

「そんなに、金に困ってたん?」

「アイドルから一転、ものすごく落ちぶれたな」

「このクラス、大ハズレや」

「最初から、アイドルじゃないけどな」

「誰やねん、風俗嬢をアイドルとか言うた奴は」

「俺、佐伯のこと好きやったのに」

「嘘つけ。お前、それ別の意味やろ」

夢で見た光景と、一緒の光景が教室に広がっていた。

教室のみんなは自分のスマートフォンに視線を落とし、爆サイを閲覧していた。

「美希さん………」

僕は、彼女の方に視線を移した。

美希さんは顔を真っ赤にして、悔しそうに涙をぽろぽろと流していた。