「クソ」

歯がゆい。このまま、夢が現実になりそうで怖い。でも、どうすればいい。

「ただいま」

僕が苦悩している最中に、母親が地蔵盆から家に帰ってきた。母親が帰ってきたのを気がついて僕は、慌てて勉強机に戻った。

「ただいま、未来」

「おかえり」

母親が寝室に入って来たので、僕は短く返事をした。

「これ、地蔵盆でもらったお菓子」

「そう、ありがとう」

そう言って僕は、母親から袋に入った地蔵盆のお菓子を受け取った。

「宿題はできた?未来」

「いや、まだ」

「じゃ、宿題やって寝るのよ。それと、クーラーのエアコンも切ってね。じゃ、お休み」

そう伝えて、母親は僕の部屋から出た。

僕は、母親から受け取ったお菓子をひとつ食べた。そして、やっていた宿題に取りかかった。しばらくしてから、室内のエアコンを切って僕もベッドの上で眠りについた。