二人だけの秘密

「悪口ばっかり書き込みされていたけど、それが全部事実とは僕は信じたくないんだ」

「どんなことが、書かれていたんですか?」

「………」

その質問に、僕は答えられなかった。

「もしかして、強姦された女子大生とかですか?」

「えっ!」

その言葉を聞いて、僕の思考が数秒間停止した。

「それは………」

「いいんですよ、もう有名な事件ですから」

そう言った彼女は、悲しそうに笑った。その顔は、とても美希さんに似ていた。