「おっす、翔!佳代!」
「おはよー!!」
「おはよう」
教室に入ると翔の部活仲間が翔と私に挨拶してくれる。
私には友達が少ないからこう挨拶してくれるとやっぱり嬉しい
だが、昔から女の子からはあまり好かれない。
このやり取りをいつも睨みつけるように見られる。
実害は無いけどちょっと寂しいな
嬉しかった気持ちがしゅんとしぼんでしまった
「おっはよっ!佳代ちん!」
自分の席に座ると横の席から高い位置で結んだツインテールを揺らしながら言う
「おはよう、綾」
この子、綾は私が入学した初日から話しかけてくれる明るくていい子だ。
「ねっ、佳代ちん!」
「ん?」
リュックの中身を整理しながら横目で綾を見ると元から大きな目をキラキラさせていた。
「今日も和成先輩かっこよかったねっ!」
そうだろうそうだろう。アイツは本当にかっこいいんだ。
アイツよりいい人を私は見たことがない。
うんうんと私はうなづいてるとはっ!と思い出す。
だめだ、私はアイツのことを嫌いだと思わせないと。
「…そうかな。」
そう!だってアイツにだってかっこ悪くて良くないところもある…、ほら、たとえば…
見当たらない…、なんなんだアイツは。
「やっぱり、和成先輩の良いところはさっ!」
綾の言葉は私がいなくても一人で話し続けるんじゃないかってくらい勢いがある
綾が言ってることに同意する反面、胸の中がどす黒くなってく。
…私も綾みたいにアイツを好きって言えたらな、
「…私は」
綾の言葉がぴたっと止まった
