「…今決めろよ、」


バッと剥がされた身体。
向きあったあたしの顔と先輩の顔。



「決めろ、…って?」


「…だから

傍にいるなら居ろ、離れるなら離れろ」



それって…?

…どういう意味ですか?


もし今、あたしが傍に居ると答えたら、先輩はずっと傍に居てくれるのでしょうか…?



先輩。


…あたし、少しばかり自惚れても良いのでしょうか…?





「……いたいです、傍に

ずっと、ずっと先輩の傍にいたいですっ!!」



真っ赤に紅潮した頬で、身を乗り出すように言うと、蓮二も少しそんな奏音の姿を見て無意識に照れてしまう。



「そんなに、…お前が居たいって言うなら、

…別に俺はお前に側に居ろなんて言ってねぇからな!?」



素直じゃない。この人は…




けど、奏音は単純だから。


「…ありがとうございますっ」


ニッコリと微笑んで笑った。



「あ、お前…鼻血乾くぞ」


「…え゛っ?!?!」