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「…っ!!」
長い長い…と、言っても長くない眠りから急に覚める奏音。
…ん、ここは、どこ?
まだ目が覚めたばかりの奏音は薄く目を見開いてみる。
「奏音…?良かったぁ~!!」
「…本当、心配したんだから…」
目が覚めれば心配そうにあたしを見る二人の姿。
…あ、あたし…
「…どうして、ここに…寝てるんですか…?」
ポカンとした顔をして言う、
「どうしてって…、
アンタが倒れたんでしょーが!…しかも音に驚いてっ」
恵ちゃんがあたしにそう言って、おでこめがけてでこピンをくらわす。
「イダ…ッ!」
そのでこピンをされたおでこを押さえながら、ゆっくりと起き上がるとそのままグーンと伸びをした。
「…うーん、…帰りましょうか!」
あたしがそう言うと、よしよしと結衣ちゃんがあたしの頭を撫でてくれて、頭に付けていたカチューシャを差し出してくれた。
「早く寮に戻らなきゃ、怒られちゃうよ?
…寮長っつーか、あの女うっさいからな~」
相変わらず口の悪い恵ちゃん。
「そうね、…夕食の時間だもの」
丁寧に言う結衣ちゃん。
―只今、午後6時30分。

