こんな時間に、…どうしたんでしょうか？
けどやっぱり疑問符は抜けず…
その声は紛れもなく隼人で、ちょっと久しぶりに聞く彼の声にテンションがあがる奏音。
『…ごめんな、？
急に電話なんかしちゃって…』
「い、いえっ！そんなことまったくないですから…っ」
電話は相手に声しか届かないのにも関わらず、奏音の手はブンブンと動き回る。
…本人はまったく自覚ナシ。
「…で、どうされたんですか？」
本題はそこ。
…隼人くんが電話を掛けてくるなんて久しぶりになんで、
どうかしたんでしょうかね？
『…あ、あぁ、
今から…逢えないかなぁ？』
…何だか違和感のある、
いつもと違う隼人くんの声。
もしかしたら…、
何かお悩みがあって…その相談かもしれませんね、！
「…何か、お悩みごとですか？」
単刀直入に聞いてしまう、それが奏音の性格。
すると少し間が空いて、
『…まぁ、そんなトコ』
やっぱり…っ！
「分かりました！
…すぐ行きますっ、」
『…じゃぁ、男子寮の玄関あたりに来てくれる？』
そしてそのまま電話を切って、
部屋を出て行った。
