「おい、蓮二…っ!!」
大塚先輩の声は虚しくちょっと響いて、
あたしの心も少しぽっかりとしてしまった。
「…愁、お前がふざけた真似するから」
テーブルに頬杖をついたまま徹はいつものように冷たく言うと、愁の顔をチラッと見た。
そんな態度ににシュンとする愁。
「奏音、…ごめんな?」
するとそれに続くように『本当だよ』なんて葛木先輩が言う。
「…いえ、あたしが悪かったんですよ、」
そして今度はもっと悲しそうな顔をする奏音。
大体、あたしが良くなかったんです…
あたしが昔からよく言われる言葉、『一緒にいると苛々する』
分かってるんですけどね、ちゃんと分かってるんですけど…、連先輩に言われると。悲しいです。やっぱり…
「でも、姫山先輩も分かりやすいわよね…」
分かりやすい…って?
「だねっ、見た感じもう、…ねぇ?」
結衣ちゃんと恵ちゃんのそんな会話を聞いて、頭の中に浮かぶたくさんの“ハテナ”の数々。
そんなあたしの疑問符が消えないうちにその場は解散となってしまった。
…先輩、怒ってますよね、?
どうしたら先輩が機嫌を直してくれるのかを考えているうちに午後の授業が始まってしまって。
『まぁ、アイツのことだから時間が解決する』
先輩達はみんなそう言ってましたけど…
本当にそうなんでしょうか、

