明日は確かに何もありませんけど…


それより蓮先輩…あたしのこと“奏音”って、



お前でもウサギ女でも馬鹿でもアホでもありません!!



か、奏音…




「じゃぁ、そのまま暇なままにしとけよ」


「そ、それって…」


世間的に言いますと、



「…まぁ、デート?なんじゃねぇの?」


少しばかりあたしの顔から視線を外して先輩は言う。




デ、デ、デート!!!



「何?…俺が誘ってやってんのに嫌とかいうの、お前」

「い、嫌だなんてそんな!!

嬉しくて…嬉しくて言葉が出てこなかったんです」


頬を赤らめてやや下向き加減の奏音、チラリとたまに蓮二を見る姿は…

何だか微笑ましい限り。



「まぁ…お前がそこまで行きてぇって言うなら行く」

と、本当に素直じゃない蓮二。



「はい!…お願いします」


行儀良くペコリとお辞儀。

あんな上から目線発言をされても全く気にする様子もない奏音。



それはもう一緒に行こうと誘ってくれたことが嬉しくて、嬉しくて仕方がないから。

それに想いを寄せている相手に奏音はきっとそんな皮肉を言われても、
きっと何も気にしないだろう。と思われる。