「…奏音が倒れて困ってたら、脱衣所に恵が来てね?とりあえず二人でパジャマ着せて、そのまま保健室に来たの、


そしたら徹くん達がたまたま居てね?」


結衣ちゃんがそう言うと、

周りにたくさんの…、男の人。



「…あ、あたしお風呂行ってきちゃうね!」

何かを思い出したように恵は言うと、奏音の頭を一発ポカンと叩いてそのまま勢い良く保健室を出ていってしまった。


いってらっしゃい…?




「…つーかよぉ!!

お前!お前がぶっ倒れたせいでライブ一曲だけで中止になったんだよ!!」


「姫山先輩…、あんまり奏音を苛めないで下さいっ」

あたしの頭を撫でながら言うと、苦笑いの表情をする結衣ちゃん。



「…そうだ、結衣の言うとおり、仕方ないだろ…、」


あ、…この人が、山瀬先輩?

結衣ちゃんの幼馴染だって言ってたような気がします…



「そうそうっ!…何かこーいう女の子って珍しいよね?

…お人形さんみたいで、可愛いっ」


「おい、京也っ!!初対面の子にそういうの、止めとけよなぁ~

嫌だよね…?、奏音ちゃん」


あたしの顔を覗きこむようにそう言う、



だけどこの時、

奏音の頭の中はパニック状態で何が何だか分かっていないようでして…。



「…あの、申し訳ないんですけど…っ」

困ったような表情をする奏音を見て近くにいる京也が話しだす。



「あっ!!

…奏音ちゃんは誰が誰だかまだ分からないのかっ」