【短】恋がはじまるそのときは、



なんだかちょっと、チャンスかも?


優にぃにいつもドキドキさせられてるから、わたしもこれくらい、いいよね?


「優……ありがとう。大好きだよ」


はじめて、呼び捨てにした名前。


何度も言い続けてきた、大好き。


わたしの大好きな人は、また顔を真っ赤にして。


「う、うるせえよ。みこ、もう黙れ」


そんなことを言う。


わたしはそんな優にぃを見て、あはっとはにかんだ。